「そろそろ何か始めたほうがいい?」― 年長の息子を前に、通信教育のチラシが気になり始めました。
でもこどもちゃれんじ、Z会、スマイルゼミ…何がどう違うのかよくわからない。
ここまで読んできた研究の知見を活かして、「エビデンス目線」で3社を比較してみました。
でもこどもちゃれんじ、Z会、スマイルゼミ…何がどう違うのかよくわからない。
ここまで読んできた研究の知見を活かして、「エビデンス目線」で3社を比較してみました。
SECTION 01
通信教育を「研究の視点」で見る3つの基準
このブログでは、子育てに関する研究をたくさん紹介してきました。そこから導いた「良い幼児教材の条件」は3つです。
1
「対話」を引き出す設計か?
Kuhlの研究(記事①)が示したとおり、一方的に情報を与えるだけでは学びにならない。親子の対話や、子ども自身が考えるしかけがあるかどうかが重要です。
2
「内発的動機づけ」を育てるか?
記事③で学んだとおり、「楽しいからやる」という気持ちを育てる教材がベスト。ご褒美シールで釣るだけの教材は、長期的にはやる気を下げるリスクがあります。
3
「努力の過程」をほめる仕組みがあるか?
Dweckの研究(記事③)では、結果ではなく過程をほめることが大事でした。「できた!」だけでなく「がんばった過程」を認めるフィードバックがある教材が理想的。
SECTION 02
3社比較 ― こどもちゃれんじ・Z会・スマイルゼミ
この3つの基準で、人気の3社を比較してみます。
🐯
こどもちゃれんじ
月額 約2,480円〜
紙教材+知育玩具
圧倒的な「楽しさ」
しまじろうの力で
自分からやりたがる
紙教材+知育玩具
圧倒的な「楽しさ」
しまじろうの力で
自分からやりたがる
📘
Z会 幼児コース
月額 約2,500円〜
ワークブック+体験型課題
「考える力」重視
親子で一緒に取り組む
設計が秀逸
ワークブック+体験型課題
「考える力」重視
親子で一緒に取り組む
設計が秀逸
📱
スマイルゼミ
月額 約3,278円〜
専用タブレット
デジタルならではの
即時フィードバック
子どもひとりで進められる
専用タブレット
デジタルならではの
即時フィードバック
子どもひとりで進められる
SECTION 03
エビデンス視点で見ると、どこが強い?
EVIDENCE — 3基準での評価
① 対話を引き出す設計
・Z会 ◎ ― 「ぺあぜっと」という親子体験型課題が毎月届く。料理や実験を一緒にやる設計で、自然に対話が生まれる
・こどもちゃれんじ ○ ― 知育玩具で一緒に遊ぶ場面は多い。ただし子どもだけで完結しやすい設計でもある
・スマイルゼミ △ ― タブレット完結型。子どもひとりで進められるメリットはあるが、対話の場面は少ない
② 内発的動機づけ
・こどもちゃれんじ ◎ ― しまじろうのストーリーで「やりたい!」を引き出す力はピカイチ
・Z会 ○ ― 「なぜ?」を考えさせる問題が多く、知的好奇心を刺激する
・スマイルゼミ ○ ― ゲーム感覚で進められるが、ご褒美(スター)への依存がやや気になる
③ 過程をほめる仕組み
・スマイルゼミ ◎ ― 「みまもるネット」で親にプロセスが共有される。取り組んだ過程を把握しやすい
・こどもちゃれんじ ○ ― シール台紙で「やった感」は出るが、過程よりも完了にフォーカス
・Z会 ○ ― 親が一緒にやる設計なので、自然と「がんばったね」と声をかけられる
SECTION 04
タイプ別おすすめ ― うちの子にはどれ?
🐯
こどもちゃれんじ → 「まず楽しく始めたい」家庭に
まだ学習習慣がない子、勉強に抵抗がある子には最適。しまじろうの「楽しい!」で入り口を作るのは、きっかけ作りとしてとても効果的です。ご褒美記事(記事③)で紹介した「興味のないことの入口にご褒美を使う」に近い戦略。
📘
Z会 → 「親子で一緒に学びたい」家庭に
読み聞かせ記事(記事⑥)の「対話型」の学びを大切にしたい方にぴったり。「ぺあぜっと」の体験型課題は、ダイアロジック・リーディングと同じ原理で、親子の対話から学びが生まれます。少し手間はかかりますが、効果は高い。
📱
スマイルゼミ → 「忙しくて一緒にやる時間が少ない」家庭に
タブレットが自動で丸つけ・解説してくれるので、忙しい家庭には助かります。即時フィードバックは学習効果を高めることが知られています。ただし、スクリーンタイム記事(記事⑨)のポイントを意識して、ときどき一緒に画面を見てあげましょう。
CONCLUSION
まとめ ― エンジニアパパの結論
3社ともに良い教材です。「どれが正解」ではなく「わが家に合うもの」を選ぶのが大事。
研究の視点で選ぶなら、「対話が生まれるか」「楽しいからやるか」「過程をほめられるか」の3つをチェック。
ちなみに我が家はZ会を選びました。理由は「親子で一緒に体験する」設計が、ここまで読んだ研究の教訓にいちばん合っていたから。でもこどもちゃれんじの楽しさも捨てがたい…いずれ併用するかもしれません。
どの教材を選んでも、いちばん大事なのは
「子ども自身が『やりたい!』と思えるかどうか」です。
「子ども自身が『やりたい!』と思えるかどうか」です。
📚 この記事の評価基準に使った研究(タップで開く)
- Kuhl, P. K. (2003). Foreign-language experience in infancy. PNAS — 対話の重要性(記事①)
- Deci, E. L., & Ryan, R. M. (2000). Self-Determination Theory — 内発的動機づけ(記事③)
- Mueller, C. M., & Dweck, C. S. (1998). Praise for intelligence — 過程をほめる効果(記事③)
- Whitehurst, G. J., et al. (1988). Accelerating language development — 対話型学習の効果(記事⑥)

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