「昼寝はいつまでさせればいいの?」「うちの子、もう昼寝しないけど大丈夫?」
その迷いに、研究が出している目安と考え方をまとめました。
昼寝について研究で分かっていること
昼寝を「いつまで続けるか」に、全員に当てはまる正解の年齢はありません。ただ、研究を並べると大きな流れは見えてきます。
研究で分かっていること
- 昼寝する子は年齢とともに自然に減る:1歳半では96.4%が昼寝していたのに対し、4歳では35.4%まで減少(Iglowstein et al., 2003)
- 幼い時期の昼寝は学びを助ける:就学前児では、昼寝が午前中に覚えたことの記憶の定着を助けた(Kurdziel, Duclos & Spencer, 2013)
- 2歳以降は「夜」とのバランスが課題に:2歳を過ぎると、昼寝は夜の入眠を遅らせ、夜間睡眠の質・量を下げる傾向が報告されている(Thorpe et al., 2015 系統的レビュー)
つまり、昼寝は幼いうちは必要で有益ですが、成長とともに「昼寝を続けること」より「夜しっかり眠れること」の重要性が上がっていく、というのが大きな構図です。
年齢別・昼寝の目安
あくまで平均的な目安です。同じ月齢でも必要な睡眠には大きな個人差があるので、数字よりお子さんの機嫌と夜の眠りを優先してください。
| 年齢 | 昼寝の一般的な様子 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 0〜1歳 | 午前・午後の2回が中心 | 睡眠リズムはまだ発達途中 |
| 1〜1歳半 | 午後1回にまとまっていく | 午前寝を短く/なくす移行期 |
| 2〜3歳 | 昼寝する子が多いが、しない日も出てくる | 夜の入眠が遅れ始めたら要調整 |
| 3〜5歳 | 卒業する子が増える(個人差大) | 昼寝なしでも夕方まで機嫌よく過ごせるか |
この数字が示すのは、3〜4歳あたりで昼寝を卒業していくのは、ごく自然な発達だということです。「まだ昼寝する」も「もうしない」も、どちらも幅の中に入ります。
「昼寝しない子」で見るべきサイン
昼寝をしなくなったとき、心配なのは「睡眠が足りているか」です。年齢そのものより、次の様子を目安にしてください。
夕方〜夜、機嫌が保てているか
昼寝なしでも夕方に大きく崩れず過ごせるなら、その子には昼寝が不要になってきているサインです。逆に夕方に激しくぐずる・涙もろくなるなら、まだ休息が必要かもしれません。
夜の入眠がスムーズか
昼寝を無理に続けると、夜の寝つきが遅くなることがあります(Thorpe et al., 2015)。「昼寝はするけど夜なかなか寝ない」なら、昼寝を短く・早い時間に切り上げる調整が有効です。
1日トータルの睡眠時間
大切なのは昼寝の有無より24時間の合計睡眠です。昼寝がなくなった分、夜の就寝を少し早めて総量を確保できていれば問題ありません。
午前中の眠気・活動量
午前中からあくびや目こすりが多い、活動が続かない場合は、夜の睡眠が足りていない可能性も。まずは就寝時刻を見直してみましょう。
昼寝でやりがちなNGと、おすすめの対応
✕ やりがち
「昼寝しないと体に悪い」と、嫌がる子を夕方まで無理に寝かせようとする。結果、夜の寝つきが遅くなる。
◯ おすすめ
寝ないなら「静かに過ごす休息タイム」に切り替える。横になって絵本や音楽でも、体は十分休まります。
✕ やりがち
夕方16時以降にたっぷり昼寝させてしまい、夜の就寝が大きく後ろにずれる。
◯ おすすめ
昼寝は昼過ぎまでに、長くても90分程度で切り上げる。遅い・長すぎる昼寝は夜に響きます。
今日からできること
昼寝の卒業年齢に正解はありません。3〜4歳で減っていくのは自然な発達です。
年齢の数字ではなく、夕方の機嫌・夜の寝つき・1日の合計睡眠の3つで判断しましょう。
寝ない日は「休息タイム」でOK。完璧を目指さず、その子のリズムに合わせるのが一番のコツです。
よくある質問
2歳ですがまだ昼寝します。やめさせた方がいい?
いいえ、2歳で昼寝するのはごく一般的です。夜の入眠がスムーズなら続けて問題ありません。夜なかなか寝ないようなら、昼寝を短めに・早い時間に切り上げてみてください。
昼寝をやめたら夜早く寝るようになりました。大丈夫?
問題ありません。昼寝がなくなった分、夜の就寝が早まって1日の合計睡眠が保てているなら、むしろ良いリズムです。日中に強い眠気やぐずりがないかだけ見てあげましょう。
保育園では寝るのに家では昼寝しません。
よくあることです。集団のリズムや環境で寝やすさは変わります。家で寝ないなら無理に寝かせず、静かな休息の時間にして、夜の就寝を少し早める形で調整すると安定しやすくなります。
参考文献
- Iglowstein, I., Jenni, O. G., Molinari, L., & Largo, R. H. (2003). Sleep Duration From Infancy to Adolescence: Reference Values and Generational Trends. Pediatrics, 111(2), 302–307.
- Kurdziel, L., Duclos, K., & Spencer, R. M. C. (2013). Sleep spindles in midday naps enhance learning in preschool children. Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), 110(43), 17267–17272.
- Thorpe, K., Staton, S., Sawyer, E., Pattinson, C., Haden, C., & Smith, S. (2015). Napping, development and health from 0 to 5 years: a systematic review. Archives of Disease in Childhood, 100(7), 615–622.


